地域活性化起業人及び地域おこし協力隊員の活動内容について
更新日:2026年10月04日
地域活性化起業人&協力隊の日々
地域活性化起業人と地域おこし協力隊をはじめとする外部人材の活動報告noteを開設しました!
毎週水曜日は地域おこし協力隊、金曜日は地域活性化起業人の最新記事を掲載します。
バックナンバーは上記バナーまたは下記URLよりご覧ください。
皆様の「スキ」をお願いします!
第64回「箱」より「仕事と人」。企業誘致活動で見えてきたことby 江坂
2026年10月2日 12:47
はじめに
こんにちは。地域活性化起業人として白浜町で活動している江坂です。今日は、この半年間取り組んできた企業誘致活動のリアルなところを、少しお話ししたいと思います。
私の活動内容は、白浜町と株式会社オリエンタルコンサルタンツが結んだ「包括連携協定書」に基づいており、両者が力を合わせて取り組む事項として、次の4つが定められています。
-
1 企業誘致の推進に関すること
-
2 地域連携事業に関すること
-
3 ワーケーションの推進に関すること
-
4 公共施設の利活用・運営の研究に関すること
今回ご紹介するのは、このうち 1「企業誘致の推進に関すること」 にあたる活動です。首都圏の企業さんにアンケートを送るところから始まり、オンライン面談、そして実際に会社を訪問するところまでつながった、地道な誘致活動の取組をお届けします。
1. 白浜町の企業誘致、これまでとこれから
実は白浜町、2015年に大手IT企業さんが進出してきたのをきっかけに、サテライトオフィス誘致に力を入れるようになりました。2020年からのコロナ禍では「ワーケーション」や「働き方改革」への関心が一気に高まり、進出企業も順調に増えていきました。
ただ、2023年にコロナが落ち着いてからは、ワーケーション目的で地方へ進出したいという企業の意欲が下がり、出社回帰の流れも重なって、新しく進出してくる企業はなかなか増えていません。
令和8年4月末時点で、白浜町に進出している企業は15社。昨年度に続いて新規進出はゼロ、しかも1社は撤退してしまうという、正直厳しい状況です。地域活性化起業人としても、ここは頭を悩ませているところです。
だからこそ今、改めて「なぜ白浜町に進出するのか」「何が決め手になるのか」を、企業の生の声からじっくり掘り下げてみる必要がありました。
そんな課題意識から、和歌山県・白浜町・当社(オリエンタルコンサルタンツ)の三者が連携し、首都圏企業の地方進出ニーズを白浜町の地域資源と結びつける「フォームマーケティングプロジェクト」を立ち上げました。
2. 2,500社への声かけから、6社との対話へ
令和8年1月、関東首都圏を中心とした企業2,500社にアンケートを送りました。返ってきた回答は32社(回答率1.28%)。正直、決して高い数字とは言えません。
それでも、この中から地方拠点の設置に関心を持ってくださった13社とオンライン面談が実現しました。目標は7社だったので、186%達成という嬉しい結果になりました。
さらにそこから、特に進出の可能性が高いと感じた6社については、個別に面談・企業訪問を実施しました。業種は経理バックオフィス、スタートアップ支援、基幹系システム開発、BPO、ローカルテレワーク育成、DXコンサルティングと、本当にさまざまです。
面談・訪問した6社(A社〜F社としてご紹介します)
-
A社(女性活躍×経理等バックオフィス受託)
-
B社(スタートアップ育成・海外進出支援)
-
C社(基幹系システム開発/IBM i)
-
D社(BPO・バックオフィス代行)
-
E社(ローカルテレワーク・個人ワーカー育成)
-
F社(中小企業向けDXコンサルティング)
3. 見えてきたのは「箱」ではなく「仕事・人材・関係性」
6社の皆さんとお話ししていると、驚くほど共通した本音が見えてきました。多くの企業さんが口にされていたのは、「オフィスがあるかどうか」よりも、地域の中にどれだけ“仕事”や“人とのつながり”があるか、ということでした。
1 地域の仕事の確保
「先に場所だけ整備してもらうのではなく、まず地域内で受注や連携があるかどうかが、進出を決める前提になる」(D社さん・A社さん・B社さん意見)
2 人材確保・育成
人材確保の難しさは、6社すべてに共通する悩みでした。専門性の高い業務ほど育成に時間がかかるので、地域の人材育成事業とどう連携できるかが鍵になりそうです。
3 実証・きっかけづくり
いきなり本格的に進出するのではなく、小さく始める実証事業や連携イベントを「進出への入口」として期待する声も、B社さん・D社さん・F社さんから挙がりました。
4 住民理解・機運醸成
地元の人材育成を前提にしている企業さん(E社・A社)からは、住民や若者、女性への周知・意識づくりについて、行政側の協力をお願いしたいという声もありました。
4. 「今すぐ・着実に・じっくり」重点誘致の優先順位
面談で得られた情報をもとに、1実現可能性、2地域への波及効果、3継続性・関係性という3つの軸で、重点的に誘致・協業を進めたい企業を整理してみました。
1 D社 — 受注創出・実証に着手
スポット利用(40名・3ヶ月程度の短期利用)に前向きで、一番取り組みやすい企業です。県内企業からの受注が確保できれば、進出が一気に具体化しそうな手応えを感じています。
2 C社 — 定例情報交換で関係醸成
今すぐ具体的な進出というわけではなさそうですが、白浜に進出済みの企業との接点や、キーパーソンが和歌山にゆかりのある方だったりと、気長にお付き合いしていきたい企業さんだと感じています。
3 A社/E社 — 育成・機運醸成から着手
教育・育成からスタートする段階的な進出モデルです。住民の就業機会づくりに直結するので地域への波及効果は大きい一方、町内だけで人材を確保するには少し工夫が必要そうです。
5. “お金”より効く、6つの非金銭的支援策
今回の面談を通じて見えてきたのは、進出の決め手は補助金のような金銭的支援だけではない、ということです。白浜町にお願いしたい支援策を、次の6つの方向性に整理しました。
-
受注・ビジネスマッチング:商工会・旅館組合・宿泊業等とつなぎ、地域内の受注機会を創出
-
実証・行政業務の委託:ふるさと納税事務等のスポット委託で、小さく始める実証第一号を用意
-
人材確保・育成の接続:和歌山大学・高専との接続や、交付金を活用した育成講座の実施
-
広報・機運醸成:住民・女性・若者への周知、意識変容セミナーの共催
-
関係構築・伴走:定例の情報交換、制度案内窓口、視察時の打合せ設定による継続的な伴走
「箱」より大事なのは、やっぱり仕事・人・つながり。これが今回いちばん感じた企業が求める進出条件でした。
まとめ:地域活性化起業人として感じたこと
企業誘致というと、どうしても「補助金をいくら出すか」「オフィス賃料をどう安くするか」という話になりがちです。でも実際に6社の方々と向き合ってみて見えてきたのは、進出を決める本当のきっかけは、地域の中に「仕事があるか」「一緒に働く仲間がいるか」「この町とつながり続けられるか」という、もっと人間くさい部分だったということでした。
白浜町が持つ自然環境や、これまでの誘致実績は大きな財産です。そこに「仕事づくり」「人材育成」「関係づくり」という非金銭的な支援を重ねていくことで、15社で足踏みしている進出企業数を、もう一段階押し上げられるのではないかと感じています。
まだまだ道のりは長いですが、和歌山県・白浜町・当社の三者で力を合わせて、これからも企業誘致の歩みを伴走していきます!
第63回 日置保育園の子どもたちに日常のダイバーシティがもたらすもの by ジェイド
2026年9月30日 10:38
「子どもたちが幼い頃から言語や異文化を学ぶ体験ができるなんて、本当に恵まれていますね。」
これらは、子どもたちが英語遊び活動に参加する姿を見た日置保育園の先生方から、私たちが耳にする言葉の一部です。多くの先生方が「自分もこの子たちくらい若い頃に英語に触れておきたかった」とおっしゃっています。
英語が広く使われ、幼い頃から導入されているフィリピン出身の私として、早くから始めることが大きな違いを生むと実感を込めて言えます。幼い頃からのダイバーシティ(多様性)への触れ合いは、言語以上のものをもたらすと信じています。それは、子どもたちが周りの世界をどのように見つめ、どのように関わっていくかに、永続的でポジティブな影響を残します。
自然な発音や語彙力の増加は誰もが気づく目に見える成果ですが、その表面下では、もっと静かな変化も起きていると感じています。
そこで、私はこんなやさしい問いを投げかけたくなります。
日常のダイバーシティは、私たちの子どもたちに本当は何をもたらしているのでしょうか?
-
自然な自信と好奇心の芽生え
この9か月間を振り返ると、子どもたちの変化には本当に驚かされます。
人見知りから温かいあいさつへ。
私が着任したばかりの頃はとても恥ずかしがっていた子どもたちが、今では私の名前を呼び、あいさつをしてくれ、おもちゃを見せてくれたり、朝「迎えて!」と声をかけてくれたりするようになりました。
日常の語彙の広がり。
プレイタイム活動を通じて、彼らの英語の語彙は自然に増えていきます。以前はおやつをねだるときに「りんご、ください」と言っていた子たちが、今では「Apple, please.」と言うこともあります。ある女の子は「梨」の英語を私に尋ねてくれました。「Pear」だと知った瞬間、彼女はお友達や日本の先生に向かって誇らしげに「Pear、ください!」と言いました。
自然に出てくる英語。
時折、子どもたちが自分から「Thank you」と言うのを聞きますし、英語のフレーズを使えたことを誇らしげに走って報告しに来てくれます。歯磨きをしているときや洗面所で洗っているときに、プレイタイムで習った英語の歌を楽しそうに歌っている姿を見かけることさえあります。
ダイバーシティ・インストラクターが近くにいると、私たちは「生きた翻訳機」のような存在になります。子どもたちや先生方にとっても、新しい単語や表現、珍しいものに興味を持ったときに自然と頼れる存在なのです。
しかし、これらの瞬間は単に英語を学ぶことだけにとどまりません。子どもたちが「好奇心を持つこと自体に慣れていく」様子を表しています。質問すること、なじみのないことに挑戦すること、そして自分とは違う言葉を話す人とコミュニケーションをとることを恐れなくなっているのです。
2.「外国人」から「信頼できる身近な存在」へ
語彙が増えること以上に大きな変化は、おそらく情緒的な親しみやすさでしょう。
最初に到着したとき、私は単なる「外国からの訪問者」、つまり子どもたちにとってまだよくわからない存在でした。しかし時間の経過とともに、その壁は徐々に溶けていきました。
今では、散歩のときに手を繋ぎ、おもちゃを分け合い、給食のときに隣に座り、靴や服の着脱で助けを求め、転んでしまったときに安心を求めて寄ってきてくれる存在になりました。
私は今でも見た目は外国人かもしれませんが、もう「よそ者」として扱われることはありません。
私にとって、これこそが日常のダイバーシティが子どもにもたらす最も意味のあることのひとつです。見た目や話す言葉が違っても、日常の中で安心できる、信頼できる、愛着の持てる存在になり得るという静かな気づきです。
白浜町では、ダイバーシティ・インストラクターが保育園に入り、毎日子どもたちと一緒に遊び、生活しています。
英語を「授業」として教えるのではなく、遊びや給食、お散歩といった日常のルーティーンの中で、ダイバーシティが自然と子どもたちの日常の一部になっていきます。
子どもたちは小学生になるまで外国の人に会うのを待つ必要はありません。「国際交流」を遠いもの、特別なこと、あるいは珍しいこととして経験する必要もないのです。子どもたちにはただジェイド、マラ、ドニーがいます。毎日一緒に暮らし、遊ぶ、見慣れた顔がいるのです。
白浜町が保育園でのダイバーシティ・インストラクター導入を決めてくださったことに、心から感謝しています。子どもたちは人生のとても早い時期から、違う言葉や文化を持つ人と当たり前に過ごす経験を重ねることができます。この経験は、小学校に上がってからの英語の学びにも、きっと生きてくるはずです。
では、日常のダイバーシティは最終的に何をもたらすのでしょうか?
おそらく、その答えはすぐには測定できないものかもしれません。
子どもが覚えている英語の単語数や、どれだけ自然に発音できるかだけで測れるものではないでしょう。
もしかすると、もっと静かな何かの中にあるのかもしれません。
未知の人に対しても恐れずに近づいていける子。
ためらうのではなく好奇心を持つ子。
発音が完璧かどうかを気にせず、自信を持って話しかける子。
自分とは見た目が違う人でも、温かく信頼できる友達になれると理解している子。
何年も経ち、この子どもたちが大きくなって広い世界へと踏み出し、さまざまな国や文化の人々と出会うとき、彼らの最初の直感が恐怖や気まずさ、ためらいでないことを願っています。
それが温かさであり、親しみであり、好奇心であることを願っています。
なぜなら、その種はまさにここ——日置保育園の中心で蒔かれたのですから。
🇵🇭 今日のトリビア:フィリピンの英語 (Today's Trivia: English in the Philippines)
知っていましたか?フィリピンでは、英語は学校で外国語として教えられているだけではありません。日常の公用語として使われているのです!フィリピン人の約88%が英語を話すか理解することができます。道路標識やレストランのメニューから、ニュース報道や子供向けのアニメに至るまで、至る所に英語があふれています。そのため、フィリピンの子どもたちは学校で本格的な文法レッスンを始めるずっと前から、家庭や街中で自然と英語を吸収して育ちます。
What Everyday Diversity Brings to Our Preschoolers in Hiki
“The children are truly blessed to have the opportunity to experience language and other cultures from such a young age.”
These are some of the words we hear from the teachers at Hiki Preschool after seeing how the children participate in our English playtime activities. Many teachers have also said that they wish they had been exposed to English when they were as young as these children.
Coming from the Philippines, where English is widely used and introduced from an early age, I can personally attest that starting early makes a difference. I believe that exposure to diversity from a young age brings something beyond language. It leaves a lasting, positive impact on how children see and interact with the world around them.
While natural pronunciation and an expanding vocabulary are visible results that everyone notices, I also feel that quieter changes are taking place beneath the surface.
This leads me to ask a gentle question:
What does everyday diversity truly bring to our children?
1. Growing Natural Confidence and Curiosity
Looking back over these past nine months, the changes in the children have been incredible.
From shyness to warm greetings.
Children who were once very shy when I first arrived are now the ones calling out my name, greeting me, showing me their toys, or calling out to me in the morning to welcome them.
Expanding their everyday vocabulary.
Through our playtime activities, their English vocabulary grows naturally. Where they once said, “Ringo, kudasai” when asking for a snack, some now say, “Apple, please.”
One girl even asked me for the English word for nashi (Japanese pear). The moment she learned that it was “pear,” she proudly turned to her friend and her Japanese teacher and said, “Pear, kudasai!”
Using English spontaneously.
From time to time, I hear the children say “Thank you” on their own, and they proudly run up to tell me that they used an English phrase.
I even catch them cheerfully singing the English songs we learned during playtime while brushing their teeth or washing up in the washroom.
When a Diversity Instructor is nearby, we become something like “living translators.” Children and teachers naturally come to us when they become curious about a new word, expression, or something unfamiliar.
But these moments are not only about learning English. They show that the children are becoming comfortable with curiosity itself: asking questions, trying something unfamiliar, and communicating with someone who speaks differently from them.
2. Moving From “Foreigner” to a Trusted, Familiar Presence
Beyond vocabulary, perhaps the greatest change is emotional familiarity.
When I first arrived, I was simply someone from another country—a person the children were not yet familiar with. Over time, however, that barrier gradually dissolved.
Today, I am someone they hold hands with during walks, share their toys with, sit next to during meals, ask for help with their shoes and clothes, and seek comfort from when they trip and fall.
I may still look like a foreigner, but I am no longer treated like an outsider.
To me, this is one of the most meaningful things everyday diversity can bring to a child: the quiet realization that someone who looks or speaks differently can also become a safe, trusted, and beloved presence in their everyday life.
In Shirahama Town, Diversity Instructors work in nursery schools, spending their days playing and living alongside the children.
Rather than teaching English as a formal “lesson,” diversity naturally becomes part of the children's everyday lives through play, meals, walks, and other daily routines.
The children do not have to wait until they enter elementary school to meet someone from another country. They do not have to experience “international exchange” as something distant, special, or unusual.
Instead, they simply have Jade, Mara, and Donnie.
They have familiar faces they know—people they spend their everyday lives with and play with every day.
I am deeply grateful that Shirahama Town has chosen to introduce Diversity Instructors into its nursery schools. It gives children the opportunity, from a very early stage in life, to naturally experience spending time with people who speak different languages and come from different cultures.
I believe this experience will surely continue to support their English learning after they enter elementary school.
So, What Does Everyday Diversity Ultimately Bring?
Perhaps the answer is not something we can measure immediately.
It may not be found only in the number of English words a child remembers or how naturally they pronounce them.
Maybe it is found in something much quieter:
A child who is not afraid to approach someone unfamiliar.
A child who is curious instead of hesitant.
A child who speaks up with confidence without worrying whether their pronunciation is perfect.
A child who understands that someone who looks different from them can still become a warm and trusted friend.
Years from now, when these children grow up, step into the wider world, and meet people from different countries and cultures, I hope their first instinct will not be fear, awkwardness, or hesitation.
I hope it will be warmth, familiarity, and curiosity.
Because that seed was planted right here—at the heart of Hiki Preschool.
🇵🇭 Today's Trivia: English in the Philippines
Did you know? In the Philippines, English isn't just taught as a foreign language in school. It is also used as an official language in everyday life!
Around 88% of Filipinos speak or understand English. From road signs and restaurant menus to news broadcasts and children's cartoons, English is everywhere.
Because of this, Filipino children grow up naturally absorbing English at home and in their communities, long before they begin formal grammar lessons at school.
総務課 企画政策係
〒649-2211 和歌山県西牟婁郡白浜町1600番地
電話:(0739)43-5555 ファックス:(0739)43-5353









